完全習得学習(マスタリーラーニング)
読み: かんせんしゆうとくかくしゆう別名: Mastery Learning、マスタリーラーニング、完全学習、習得学習
一つの単元を決めた水準まで身につけてから次へ進む学び方です。時間をそろえるか到達をそろえるかの考え方と、研修での組み立て方、注意点を解説します。
完全習得学習は、一つの単元を決めた水準まで身につけてから、次の単元へ進む学び方です。 「マスタリーラーニング」とも呼ばれ、ベンジャミン・ブルームが提唱した考え方として知られています。 適切な時間と手助けがあれば、多くの学習者が目標に届く、という見方が出発点にあります。
「時間」と「到達」のどちらをそろえるか
| 一般的な研修 | 完全習得学習 | |
|---|---|---|
| そろえるもの | 学ぶ時間(全員が同じ日数) | 到達の水準(全員が同じ目標) |
| 人によって違うもの | 到達の度合い | かかる時間 |
| 理解が足りない人 | そのまま次へ進む | 補ってから次へ進む |
全員が同じ時間で進むと、前の単元でつまずいた人は、その上に積む内容も分からなくなります。 完全習得学習は、かかる時間の差を認める代わりに、到達の水準をそろえる考え方です。
基本の流れ
- 単元ごとに目標を決める — 何ができれば「身についた」とするかを具体的に書きます(学習目標)
- 学ぶ — 教材や講義で単元の内容を学びます
- 確かめる — 短いテストで目標に届いたかを確かめます(形成的評価)
- 届かなければ補う — 間違えたところを、別の説明や練習で学び直します
- もう一度確かめる — 補った後に受け直し、届いたら次の単元へ進みます
届いた人には、待っている間に取り組める発展の課題を用意しておくと、時間を無駄にしません。
研修で向いている内容
- 前の内容が分からないと次に進めない、積み上げ型の内容(業務システムの操作、製品知識、会計の基礎など)
- 誰もが一定の水準に届いている必要がある内容(安全、品質、法令に関わる手順など)
- 自分のペースで進めやすいeラーニングの研修
つまずきやすい点
受け直しが「同じ問題の繰り返し」になる 同じ問題を何度も受け直せると、答えを覚えただけで合格できてしまいます。 受け直すたびに出題を入れ替える、学び直しをはさんでから受け直す、といった工夫が要ります (問題バンク・再受験)。
水準を高くしすぎる 満点でなければ次へ進めない、のような水準は、受講者の負担に比べて得るものが小さくなりがちです。 どこまで届けば次の単元を理解できるかを考えて決めます(合格基準)。
終わる時期がばらつく 人によってかかる時間が違うため、全員が同じ日に終わるとは限りません。 受講期限や、遅れている人への声かけを先に考えておきます(受講の離脱)。
パレットLMSでの扱い
パレットLMSでは、完全習得学習の流れを次の設定で組めます。
