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合格点の決め方(スタンダード・セッティング)

読み: こうかくてんのきめかた別名: Standard Setting、スタンダード・セッティング、アンゴフ法、ブックマーク法、合格点の設定

ひとことで

合格点を根拠をもって決めるための手順の総称です。代表的な方法の考え方と、社内試験での現実的な進め方を解説します。

スタンダード・セッティングは、合格点を、根拠を説明できる手順で決めることの総称です。 「なんとなく60点」ではなく、「合格に必要な力を持つ人なら、この点数に届く」と説明できるようにするための方法です。

合格基準の絶対評価・相対評価の違いを決めたあと、 絶対評価で具体的に何点にするかを決めるときに使います。

出発点は「合格ぎりぎりの人」

多くの方法に共通するのは、合格の水準にちょうど届く受験者を思い描くことです。 業務や資格の要件をよく知る人たちが集まり、 「この試験に合格する人は、最低限何ができるべきか」を言葉にしてそろえます。 この人物像がぶれると、どの方法を使っても合格点は安定しません。

代表的な方法

アンゴフ法(設問ごとに見積もる) 専門家が設問を1問ずつ見て、「合格ぎりぎりの人がこの設問に正解する見込み」を見積もります。 その見込みを全設問で合計したものを、合格点の目安にします。 複数の専門家の見積もりを比べ、話し合って調整するのが一般的です。

ブックマーク法(難しさの順に並べて区切る) 設問を易しい順に並べた冊子を見て、「合格ぎりぎりの人が正解できるのはここまで」という位置に印を付けます。 その位置から合格点を決めます。 設問を難しさの順に並べるため、設問ごとの難しさを推定してあることが前提になります (多くはIRTを使います)。

受験者の実際の出来を使う方法 「合格の水準にある」と判断できる人とそうでない人の点数を比べ、 両者を分ける点数を合格点にする方法もあります。

どの方法も、専門家の判断を、手順と記録で説明できる形にすることが目的です。

社内試験での現実的な進め方

本格的な方法は、専門家の時間と受験データが必要です。社内試験や小規模な検定では、次のように進めるのが現実的です。

  • 研修や業務の担当者が、設問ごとに「必ず正解してほしいか」を確認する
  • その結果から合格点の案を作り、初回はそれで実施する
  • 実施後の設問別統計と合格率を見て、設問と合格点を見直す
  • 決めた理由と見直しの経過を記録に残す

分野ごとに最低限の水準を求めたい場合は、合計点とは別に分野ごとの基準を設ける方法もあります (分野ごとの点数の扱いはサブスコアを参照)。

注意点

合格率から逆算しない 知識の確認が目的の試験で「毎回7割が受かるように」と合格率から決めると、 受験者の力ではなく、その回の集団によって合否が変わってしまいます。

実施後に変えるときは手続きを決めておく 結果を見てから合格点を変えることは、受験者から見ると不公平に映ります。 誰の判断で、どんな根拠があれば見直すのかを事前に決めておきます。

パレットCBTでの扱い

パレットCBTでは、決めた合格点を設定し、実施後に見直せます。

  • 合格基準を点数または**割合(%)**で試験ごとに設定できます
  • セクションごとに**基準点(得点率)**を設けられ、届かないセクションがあれば総合点が足りていても不合格になります
  • 合格基準を見直したときは、結果の画面の「合格基準で再判定」で、影響を確かめてから判定をやり直せます(理由は記録に残ります)
  • スコアだけ先に公開し、合否は後日まとめて発表することもできます
  • 見直しの材料として、得点分布と設問別の正答率・識別度を確認できます

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