研修の効果測定
読み: けんしゆうのこうかそくてい別名: Training Evaluation、カークパトリックモデル、4段階評価、研修評価
研修が役に立ったかを確かめる方法です。反応・学習・行動・成果の4段階で考えるカークパトリックモデルと、測り方の勘所を解説します。
研修の効果測定は、実施した研修が目的どおりの効果を生んだかを確かめることです。
「受講者の満足度が高かった」だけでは、 仕事のやり方や業績が変わったかどうかは分かりません。 効果をいくつかの段階に分けて測る考え方が広く使われています。
カークパトリックモデル(4段階評価)
最もよく知られているのが、米国のドナルド・カークパトリックが 1950年代に提唱した4段階の評価モデルです。
| 段階 | 何を測るか | 測り方の例 |
|---|---|---|
| レベル1 反応 | 受講者が研修をどう受け止めたか | 研修直後のアンケート(満足度・分かりやすさ) |
| レベル2 学習 | 知識やスキルが身についたか | 確認テスト、研修前後のテストの比較 |
| レベル3 行動 | 職場での行動が変わったか | 時間をおいた本人・上長への聞き取り、行動の観察 |
| レベル4 成果 | 組織の成果につながったか | 売上・品質・事故件数・離職率などの変化 |
上の段階ほど測りにくい
レベル1・2は、研修の直後に研修の中で測れます。
レベル3は、研修から時間をおいて確かめる必要があり、 本人の自己申告だけでなく、上長など周囲の見方も必要になります。
レベル4は、景気や組織変更など研修以外の要因が大きく、 研修の効果だけを切り出すのが難しい段階です。 そのため、すべての研修でレベル4まで測るのではなく、 重要な研修に絞って上の段階まで測るのが現実的です。
ROI(投資対効果)という拡張
カークパトリックモデルの4段階に、 **成果を金額に換算して研修の費用と比べる「ROI」**を5段階目として加える考え方もあります (ジャック・フィリップスが提唱したモデルとして知られています)。
ただし、成果を金額に換算する部分には前提や推計が入ります。 数字を示すときは、どういう前提で換算したかを併せて示すことが大切です。
測定設計のポイント
研修の前に指標を決める 研修が終わってから「何で効果を示そうか」と考えても、比べる材料がありません。 研修の目的と、それを確かめる指標を先に決めておきます。
前後で比べる 研修後のテストの点数だけでは、もともと知っていたのかどうかが分かりません。 同じ範囲のテストを研修の前後で行うと、学習の伸びが見えます。
満足度だけで判断しない 楽しい研修ほど満足度は上がりますが、それが仕事に生きるとは限りません。 また、修了率は「受けたかどうか」を示す数字で、 効果そのものではない点にも注意が必要です。
パレットLMSでの扱い
パレットLMSでは、主にレベル1・2の測定と、レベル3を確かめるための材料集めに使えます。
- レベル1 — アンケートをコースの教材として、またはコースの外で配信できます。 星評価・スケール・選択・自由記述の設問に対応し、無記名にもできます。 回答率と設問ごとの集計を確認でき、結果はCSVで出力できます
- レベル2 — 確認テストの結果を、テストの分析(設問ごとの正答率など)で確認できます。 受講者カルテでは、タグごとの得意・不得意も見られます
- レベル3 — 研修から時間をおいて、コースの外のアンケートで職場での変化を受講者に尋ねる、 課題で実践の報告を提出してもらいルーブリックで評価する、といった使い方ができます
レベル4の業績データとの突き合わせはLMSの外で行うことになります。 受講者別・組織別のレポートをCSVで出力し、社内のデータと合わせてご活用ください。
