シナリオ型学習
読み: しなりおかたかくしゆう別名: Scenario-Based Learning、SBL、分岐シナリオ、シナリオ学習、ブランチングシナリオ
仕事の場面を物語として示し、受講者が判断を重ねながら結果を体験する学び方です。分岐の作り方、ケースメソッドやロールプレイとの違い、作るときの注意を解説します。
シナリオ型学習は、仕事の場面を物語として示し、受講者が判断を重ねながら、その結果を体験する学び方です。 知識を説明してから問題を解かせるのではなく、 「この場面で、あなたならどうするか」を選ばせ、選んだ結果から学んでもらいます。
似た学び方との違い
| シナリオ型学習 | ケースメソッド | ロールプレイ | |
|---|---|---|---|
| 題材 | 作り込んだ場面と筋書き | 実際の事例 | 設定した場面 |
| 受講者がすること | 選択肢から判断を選ぶ | 議論して判断を出す | 役を演じる |
| 一人で取り組めるか | できる(eラーニングに向く) | 集まって議論することが多い | 相手役が要る |
| 結果の返り方 | 筋書きの続きとして返る | 議論の中で深まる | 相手の反応として返る |
2つの形
一本道のシナリオ 場面ごとに問いがあり、間違えると解説が出て、正しい道に戻って先へ進みます。 作りやすく、手順や判断の要点を確かめるのに向きます。
分岐するシナリオ 選んだ答えによって、その後の展開が変わります。 誤った判断を重ねると状況が悪くなり、受講者は判断の積み重ねが結果を左右することを体験できます。 作る手間は大きくなりますが、正解が一つに決まらない場面を扱えます。
向いている内容
- 苦情への応対、部下との面談など、相手の反応を見ながら判断する場面
- 情報漏えいの疑い、ハラスメントの相談など、初動の判断が問われる場面 (コンプライアンス研修・ハラスメント防止研修)
- 規程や手順を知っていても、実際の場面で迷いやすい内容
作るときの勘所
職場の実際の場面から作る 現場の人に、迷った場面や失敗しやすい場面を聞き取って題材にします。 作り話の度合いが強いと、受講者は自分のこととして受け止めにくくなります。
もっともらしい誤りを選択肢に入れる 明らかに間違いと分かる選択肢ばかりだと、考えずに正解を選べてしまいます。 実際によくある判断の誤りを、選択肢に入れます。
結果と理由を返す 「不正解」と返すだけでなく、その判断で何が起きるか、なぜよくないのかを示します。
分岐を広げすぎない 分岐を重ねるほど、作る量も直す量も大きくなります。 大事な判断の場面に分岐を絞り、途中で筋書きを合流させるのが現実的です。
運用での注意
シナリオ型の教材は、規程や業務の手順が変わると、筋書きごと直す必要が出ます。 作る前に、誰がいつ見直すのかを決めておきます。 受講の後には、シナリオで迷った点を職場で話し合う場を設けると、学びが職場の判断につながります (リフレクション)。
