ピアレビュー(受講者どうしの相互評価)
読み: ひあれひゆー別名: Peer Review、Peer Assessment、ピアアセスメント、相互評価、相互レビュー
受講者どうしで互いの成果物や発表を見て、評価やコメントを返し合う方法です。ねらいと進め方、評価が甘くなる・荒れるのを防ぐ工夫を解説します。
ピアレビューは、受講者どうしで互いの成果物や発表を見て、評価やコメントを返し合う方法です。 「相互評価」「ピアアセスメント」とも呼ばれます。 講師だけが評価する形に比べて、評価する側に回ること自体が学びになる点に特徴があります。
何のために行うか
評価する側が学ぶ 他の人のレポートや提案書を基準に照らして読むと、 「良いものとは何か」が具体的に分かり、自分の成果物を見直す目が育ちます。
多くの視点からの意見が届く 講師一人のコメントより、立場や経験の違う複数の人の受け止め方が分かります。 職場では、上司以外からの意見を受け取る場面も多いため、その練習にもなります。
講師の負担を分ける 受講者が多い研修では、全員に細かいコメントを返すのは大変です。 ただし、負担を減らすことだけを目的にすると、評価の質が下がりやすくなります。
似た言葉との違い
| ピアレビュー | 学び合い全般 | 多面評価(360度評価) | |
|---|---|---|---|
| 対象 | 研修の成果物・発表 | 知識や経験の共有 | 仕事ぶりそのもの |
| 主なねらい | 評価を通じた学び | 互いに教え合う | 人事上の評価や気づき |
| 関連 | — | ソーシャルラーニング | 人事評価 |
研修でのピアレビューは、学びのための評価です。 人事評価と混ざると、本音のコメントが出にくくなります。
進め方
- 評価の基準を先に配る — 観点と段階を表にしたルーブリックを使うと、感想の言い合いになりにくくなります
- 見本で目線を合わせる — 出来の違う見本を全員で評価し、ずれを話し合ってから本番に入ります
- 割り振りを決める — 誰が誰の成果物を見るかを決め、一人に偏らないようにします
- コメントの型を示す — 「良かった点」「一つだけ直すなら」「質問」のように書く欄を分けます
- 受け取った後を扱う — コメントを受けて直した版を出す、何を取り入れたかを書く、などで学びにつなげます
うまくいかない原因と対策
評価が甘くなる 同僚に厳しいことを書きにくいのは自然なことです。 点数よりも、具体的な改善点を一つ挙げることを求めると、役に立つ意見が出やすくなります。
言葉がきつくなる 匿名にすると率直になる一方、配慮を欠いた書き方も出やすくなります。 対象は成果物であって人ではない、と最初に確認し、書き方の例を示します (フィードバック・心理的安全性)。
点数をそのまま成績にする 受講者どうしの採点を、修了や合否の決め手にするのは避けたほうが無難です。 最終的な評価は講師が行い、ピアレビューは改善のための材料として使います。
