学習する組織
読み: かくしゆうするそしき別名: Learning Organization、ラーニング・オーガニゼーション、組織学習
組織の一人ひとりとチームが学び続け、変化に合わせて自らを変えていける組織のあり方です。5つの要素と、研修担当者ができることを解説します。
学習する組織は、組織の一人ひとりとチームが学び続け、 その学びを生かして組織が自らのあり方を変えていける状態を指す考え方です。 ピーター・センゲの著書『The Fifth Discipline(邦題『学習する組織』)』で広く知られるようになりました。
5つの要素
センゲは、学習する組織を支える5つの要素(ディシプリン)を挙げています。
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| 自己マスタリー | 一人ひとりが、自分の目指す姿に向けて学び続ける |
| メンタル・モデル | 自分たちが当たり前と思っている見方に気づき、見直す |
| 共有ビジョン | 組織として目指す姿を、メンバーが自分のこととして共有する |
| チーム学習 | 対話を通じて、チームとして考え、学ぶ |
| システム思考 | 出来事を個別に見るのではなく、つながりと全体の構造で捉える |
5つ目のシステム思考が、ほかの4つを結びつける要素とされています。
研修を増やすこととの違い
学習する組織は、研修の数や受講時間の多さで決まるものではありません。
- 研修で学んだことが、職場の仕事のやり方に反映されるか
- 失敗や気づきが、個人の中にとどまらず、ほかの人やチームに伝わるか
- 現場で学んだことをもとに、組織の仕組みや方針が見直されるか
研修は、こうした学びの循環の入口の一つという位置づけです。
研修担当者ができること
職場での学びを支える 研修の場だけでなく、職場での経験から学ぶ流れを作ります (経験学習モデル・70:20:10の法則)。
対話の場を設ける 集合研修の中に、部署をまたいだ話し合いの時間を入れると、 チーム学習やメンタル・モデルの見直しのきっかけになります。
学びを共有できるようにする 現場の工夫や失敗から得た教訓を、ほかの人が参照できる形で残します (ソーシャルラーニング)。
手放すことも扱う 新しいことを学ぶだけでなく、合わなくなったやり方を見直すことも、組織の学びの一部です (アンラーニング)。
陥りやすい誤り
スローガンで終わる 「学習する組織を目指す」と掲げても、失敗を責める風土や、 学ぶ時間の取れない働き方のままでは変わりません。
個人の努力に任せる 一人ひとりが学んでも、それを生かす場や仕組みが無ければ、組織の学びにはなりません。 人事制度や仕事の進め方とあわせて考える必要があります。
