誤答の選択肢(ディストラクター)
読み: ことうのせんたくし別名: Distractor、ディストラクター、誤答選択肢、錯乱肢
選択式の問題で、正解以外に並べる「もっともらしい誤り」の選択肢です。良い誤答の条件と、選ばれ方のデータから弱い誤答を見つける方法を解説します。
誤答の選択肢(ディストラクター)は、択一や複数選択の問題で、正解と並べて示す誤りの選択肢です。 理解が足りない人が選びたくなり、理解している人は選ばない。そうしたもっともらしい誤りになっているかどうかで、 選択式の問題の質は大きく変わります。
誤答が問題の質を決める理由
選択式の問題は、正解を「知っている」ことだけでなく、 誤りを見分けられることも確かめています。
誤答が明らかに的外れだと、知識が無くても消去法で正解に届きます。 4つの選択肢のうち2つがすぐに外せるなら、その問題は実質2択です。 誤答の出来が悪いと、問題が易しくなるだけでなく、実力の差が点数に出にくくなります。
良い誤答の条件
よくある誤解をもとにする 受講者や受験者が実際に間違えやすい考え方、職場で起こりがちな勘違いを選択肢にします。 研修の質問や過去の記述式の答えに、誤答の種が見つかることがあります。
正解と形をそろえる 長さ・語尾・具体さが正解だけ違うと、内容を知らなくても見当がつきます。 「最も詳しい選択肢が正解」という癖が出ないようにします。
部分的には正しいが、問いに対しては誤り 一般論としては正しくても、問われている場面では当てはまらない、という選択肢は良い誤答になりやすいです。
明らかに正しくない 誤答のつもりが、読み方によっては正解とも取れる選択肢は避けます。 専門家が読んでも誤りと言い切れることを、作問のレビューで確かめます。
避けたい作り方 「すべて正しい」「いずれも誤り」の多用、否定の重ね(「〜でないものではない」)、 正解と同じ言葉を誤答に入れて引っかけるだけの作り方は、測りたいものと別のものを測りがちです。
選ばれ方のデータで誤答を見直す
試験の後は、選択肢ごとに何人が選んだかを見ると、誤答の働きが分かります (設問別統計)。
| 選ばれ方 | 考えられること |
|---|---|
| ほとんど誰も選ばない誤答 | 明らかに誤りと分かり、働いていない。差し替えの候補 |
| 正解より多く選ばれる誤答 | 正解の登録ミス、問題文のあいまいさ、または研修で誤解が広がっている |
| 成績の良い人ほど選ぶ誤答 | 読み方によっては正しい可能性。正解の見直しが必要 |
| 成績の低い人に多く選ばれる誤答 | 誤答としてよく働いている |
正解の誤りが見つかった場合は、正答の訂正で採点をやり直します。 受験者が少ないうちは選ばれ方に偶然の影響が大きいので、ある程度の人数が集まってから判断します。
選択肢の位置で選ばれ方が偏ることもあるため、選択肢のシャッフルと合わせて見ると判断しやすくなります。
パレットCBTでの扱い
パレットCBTの結果・統計の画面では、単一選択・複数選択・正誤の問題について、 選択肢ごとの選ばれた人数と選択率を、正解の選択肢と区別して確認できます。
- 同じ画面で、設問ごとの正答率・識別度・無解答率もあわせて確認できます
- 設問別統計はCSVで書き出せ、選択肢別の選ばれた数も含まれます
- 選択肢の並びは、セクションごとや問題ごとにシャッフルできます
