研修・試験データの保存期間の考え方
読み: けんしゆうしけんてーたのほそんきかんのかんかえかた別名: Data Retention、データの保存期間、記録の保存期間、データの保持
受講の記録や試験の答案などを、いつまで残し、いつ消すかを決める考え方です。長すぎても短すぎても困る理由と、データの種類ごとの決め方を解説します。
研修や試験の運営では、受講の記録、テストの得点、試験の答案、提出物など、 多くのデータが積み重なっていきます。 これらをいつまで残し、いつ消すかをあらかじめ決めておくことが、 保存期間の考え方です。
長すぎても、短すぎても困る
長く残しすぎると 使わないデータを持ち続けるほど、漏えいしたときの影響が大きくなります。 個人情報保護法でも、利用する必要がなくなった個人データは、 遅滞なく消去するよう努めることが求められています。
早く消しすぎると 監査や取引先の調査、資格の更新、受験者からの問い合わせのときに、 「いつ、誰が、何を受講・受験したか」を示せなくなります。
どちらにも偏らないよう、何のために残すのかからデータごとに期間を決めます。
データの種類ごとに考える
| データ | 残す理由の例 | 期間の考え方 |
|---|---|---|
| 修了・合否の記録 | 実施の証明、資格の有効期限の管理 | 比較的長め |
| 答案・提出物 | 採点への問い合わせ、見直しへの対応 | 問い合わせを受ける期間に合わせる |
| 本人確認の写真・監督の記録 | 不正の疑いがあったときの確認 | 確認に必要な期間が過ぎたら短めに |
| 操作の記録 | 問題が起きたときの調査 | 社内の規程に合わせる |
| 問題・試験そのもの | 再利用、過去の出題の確認 | 漏えい対策と合わせて管理 |
業種によっては、特定の記録の保存期間が法令で決まっている場合もあります。
⚠ 保存すべき期間は、業種・事業の内容・扱う情報によって異なります。 また、法令やガイドラインは改正されることがあります。 自社の記録の扱いは、所管する官庁などの最新の情報をご確認いただくか、 弁護士などの専門家にご相談ください。本ページは考え方の概要のご説明です。
決めるときの手順
1. データを洗い出す どのシステムに、どんなデータがあるかを一覧にします。 システムの中だけでなく、書き出したファイルや表計算の資料も対象です。
2. 目的と期間を決める データごとに、残す目的と期間、期間が過ぎたらどうするかを決めます。 受験者や受講者に示している利用目的とも合わせます。
3. 規程にして運用する 決めた内容を社内の規程にまとめ、担当者が変わっても続けられるようにします。
消し方の工夫
統計として残す 氏名などの本人を特定できる部分だけを消し、受講や受験の事実は統計として残す方法があります (個人情報の取り扱い)。 過去の年度の集計の数字を変えずに済みます(年度集計)。
書き出したファイルを忘れない システムの中のデータを消しても、手元に書き出したファイルが残っていては意味がありません。 書き出すときに、保管する場所と消す時期も決めておきます (データのエクスポート)。
サービスをやめるときを考えておく クラウドサービスを解約したときに、データがいつまで残り、いつ消えるかは、 導入の前に確かめておきたい点です(委託先の管理)。
