古典的テスト理論
読み: こてんてきてすとりろん別名: Classical Test Theory、CTT、古典テスト理論、真の得点
正解した数や配点の合計でテストを評価する、もっとも広く使われているテスト理論です。基本の考え方と指標、限界を解説します。
古典的テスト理論は、正解した問題の配点を合計した点数(素点)をもとに、テストと設問の質を評価する考え方です。 社内試験から資格試験まで、多くの試験の採点と分析はこの考え方の上に成り立っています。
基本の考え方
古典的テスト理論では、受験者の点数を次のように考えます。
実際の点数 = 本来の実力を表す点数(真の得点) + 偶然のぶれ(誤差)
同じ人が何度も受けたときの平均が「真の得点」で、 1回ごとの点数はそこから上下にぶれます。 このぶれが小さいほど、テストの信頼性が高いと考えます。
よく使う指標
正答率(難しさ) その設問に正解した受験者の割合です。低いほど難しい設問です。
識別度(見分ける力) 全体の成績が良い人ほどその設問に正解しているかを表します。 成績の上位群と下位群の正答率の差や、設問の正誤と合計点の相関で表すのが一般的です。
選択肢ごとの選択率 誤答の選択肢がどれくらい選ばれているかです。 誰も選ばない選択肢は、選択肢として機能していません。
信頼性係数 テスト全体として点数がどれくらい安定しているかを、0〜1の数値で表したものです。
これらの読み方は設問別統計も参照してください。
長所と限界
長所: 分かりやすく、少ない準備で使える 点数は正解の合計なので、受験者にも説明しやすく、 特別な道具が無くても計算できます。 受験者が比較的少ない試験でも使えます。
限界: 指標が受験者の集団に左右される 同じ設問でも、力のある集団が受ければ正答率は高く、そうでない集団では低く出ます。 設問の難しさを、受験者と切り離して表せません。
限界: 違う問題を解いた人どうしを比べにくい 問題が違えば、同じ60点でも意味が変わります。 回をまたいで水準をそろえるには得点の等化の工夫が要ります。
IRTとの関係
これらの限界を補うために生まれたのがIRT(項目反応理論)です。 IRTは受験者の能力と設問の難しさを同じものさしで推定しますが、 多くの受験データと専門的な分析が必要になります。
社内試験や中小規模の検定では、古典的テスト理論の指標を使って 設問を見直していく運用で十分なことが多くあります。
パレットCBTでの扱い
パレットCBTの採点は、正解した問題の配点を合計する方式(部分点を含む)で、 古典的テスト理論にもとづいています。
結果画面の設問別統計では、正答率・識別度(上位群と下位群の正答率の差)・選択肢ごとの選択率などを確認でき、 CSVで書き出せます。得点分布も表示されます。 信頼性係数は自動では計算しませんが、結果のCSVに設問別の解答・正誤・得点を含めて書き出し、 外部のソフトで計算できます。
