オンライン試験
障害のある受験者が公平に受験できるようにする調整です。オンライン試験で必要な観点と対応方法を解説します。
合理的配慮は、障害のある受験者が他の受験者と公平に受験できるよう 調整を行うことです。試験の内容や難易度を変えるのではなく、 受験の障壁を取り除くための調整を指します。
障害者差別解消法により、事業者にも合理的配慮の提供が義務づけられています (2024年4月から民間事業者も義務化)。試験の実施者にとっては 対応の要否を検討すべき事項です。
紙の試験での配慮
従来から行われてきた配慮には、次のようなものがあります。
- 試験時間の延長(1.3倍など)
- 問題冊子の拡大版、点字版の用意
- 別室での受験、支援者の配置
- 解答方法の変更(代筆など)
これらは会場と人手を要するため、実施のたびに調整が必要でした。
オンライン試験での観点
IBTでは、システム側の設計で対応できる範囲が広がります。
時間の延長 — 対象の受験者にだけ制限時間を延ばす設定ができれば、 別室や個別対応なしで対応できます。
文字サイズ・配色の変更 — 受験者が自分で調整できれば、 拡大版の冊子を別途用意する必要がなくなります。
キーボードだけで受験できるか — マウス操作が難しい受験者や、 スクリーンリーダーを使う受験者にとって決定的な要件です。 「マウスでドラッグしないと解答できない設問」があると受験できません。
支援技術との相性 — 画面読み上げソフトで設問と選択肢が 正しく読み上げられるかを、実際に確認しておく必要があります。
WCAGという基準
WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)は、 Webコンテンツのアクセシビリティに関する国際的なガイドラインです。 A・AA・AAA の3段階があり、実務上はAA準拠が目標とされます。
「アクセシビリティ対応」とうたう製品でも水準はさまざまなので、 どの基準にどこまで準拠しているかを確認するのが確実です。
パレットCBTでの扱い
パレットCBTは WCAG 2.1 / 2.2 の AA 対応を行っており、 キーボードのみで受験を完了できることを実際に検証しています。
受験者側で文字サイズ・配色を変更でき、本文へのハイライトも可能です。 時間延長の配慮措置(1.25倍・1.5倍・2倍)にも対応しているため、 対象の受験者だけ制限時間を延ばす運用ができます。
配慮の要否や運用方法についてのご相談はお問い合わせからお受けしています。
